住宅ローンを完済すると、金融機関から抵当権の抹消書類が届きます。もしくは金融機関で抵当権の抹消書類を渡されます。
　これは、抵当権抹消登記自体は金融機関の方ではやらないので、必要な書類はお渡しするのであとはお客様の方でやってくださいという意味なのです。
　住宅ローンは無事完済したし、渡された書類はよくわからないからとこれを放置したままにしてしまうと自宅の登記簿には金融機関の抵当権が残ったままとなってしまいます。
　住宅ローンを完済したらもう終わりというわけではなく、最後にこの抵当権を抹消登記することで全てが完了いたします。
　また、引越しなどお客様の住所に変更がある場合は住所変更登記、金融機関が合併され借入時から変更してる場合は抵当権移転登記を抵当権抹消登記と併せてする必要があります。

　団体信用生命保険とは、債務者が住宅ローンの返済中に高度障害や死亡してしまった場合に、保険会社が残りの住宅ローンを返済する制度です。これにより、本人や家族が住宅ローンの返済に追われず安心して自宅に住み続けることが出来ます。民間の金融機関の住宅ローンでは団体信用生命保険の加入が必須であることが多いようです。

　高度障害と死亡を２つに分けてお話します。
　① 高度障害の場合、残りの住宅ローンは保険会社によって返済されるため、自宅についている抵当権を抹消することになります。まずは金融機関に必要書類を提出し、保険会社の審査があります。審査が通ると保険会社が金融機関に保険金として残りの住宅ローンを返済します。そして、返済が終わると金融機関より抵当権抹消に必要な書類を受領し、自分で法務局に抵当権抹消の申請をします。
　② 死亡の場合、抵当権抹消の手続きに関しては①と同じです。ただし、死亡の場合は、土地建物の所有者が亡くなっているため、相続人に名義を変更しなくてはなりません。亡くなった方が遺言書を残していれば遺言書に記載のある方が名義を取得します。相続人全員で話し合いをし、遺産分割協議をする場合は、協議により決まった方が名義を取得します。遺言書も無く遺産分割協議もしない場合は、法律で定められた割合により、相続人全員で名義を取得します。

　当事務所では、抵当権抹消登記に必要な全ての手続きをお任せ頂けます。

　抵当権の抹消登記をしないままにしておくと、将来自宅を売却する時や、新たに金融機関にお金を借りたいとしても、その抵当権が残っていると売却することも新たに融資を受けることもできません。実際は既に完済しておりそれを証明したとしても抵当権の登記が残っている以上はできません。なぜなら登記簿上はこの不動産には金融機関の担保がついていると見られてしまうためです。
　そしていざ、抵当権を抹消しようとしても既に金融機関から送られてきた書類を紛失してしまっていた場合には、再度金融機関に協力してもらわなければ抹消登記ができなくなり大変煩雑な手続となってしまいます。
　このように抵当権の抹消を放置するメリットはなにひとつないため、住宅ローンを完済し、金融機関から書類を受け取った場合はすぐに抵当権抹消登記を行うことをおすすめします。

　当事務所では、抵当権抹消登記に必要な全ての手続きをお任せ頂けます。

取扱い業務内容

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